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作家とギャラリーの理想的な関係

ギャラリー代々木通信06これまで親しく付き合っている作家さんについて話してきましたが、今回は特定の人ではなく、作家活動を将来に亘って続けていこうという人たちに対してメッセージを送ろうと思います。
最近は、美大を卒業あるいは在学中から個展やグループ展を開く人が多く、その積極性の高さには驚かされます。その理由の一つに、画廊の数が多くなってきたこと、もう一つに「ある程度のキャリアを積んでからでないと展覧会を開くのはどうかな」という抵抗感がなくなってきたことが挙げられるのではないでしょうか。
作品を人目に触れさせて、あらゆる意見をもらうのは大変有意義なことです。ぜひ、どんな人にも聞く耳を持って対応してもらいたいと思います。また、開催期間に作家自身が絵の番人となって在廊しているなかで「今度はこのように制作してみようかな」という発想が次々と浮かぶことが重要なことです。毎週、様々な個展をみてそう感じています。やはり実際に体験してみてわかることですので、何事もチャンスを求めていく姿勢が大事だと思います。
さて、画廊の数が多くなり個展を開くことのできる若者が増えてきたと先ほど述べましたが、その中でも注目すべき点は企画展の増加です。まだ資金力に乏しい作家にとって、画廊の企画で展覧会ができることほど魅力的な話はないでしょう。では、どのような人が企画展に選ばれるのかというと、常に美術関係者にアプローチしている人といえます。画廊を長年運営していますと、取り扱う作家の顔ぶれがある程度固定してきます。そこで全体の三割くらいは新しい血を導入する必要に迫られるのです。その時に思い浮かぶのは、よく画廊に顔を出している作家です。どこで誰と知り合いになるかわかりませんから、常にポートフォリオやDMを持ち歩くように心がけることをお勧めします。また、興味ある作家の展覧会はできる限り足を運ぶことです。美術に限らずどのような仕事でも、友人の紹介という形でチャンスが転がり込むことは多いものです。学校関係の知り合いよりも、自分で積極的に動いて築き上げた人脈のほうが、いざという時に頼りになります。
最後になりましたがもう一つ、若いうちは作品の値段は控えめにした方が声は掛かりやすくなるでしょう。値段を上げることはいつでもできますから。以上ですが、少しでも多くの作家さんが成長していくのを私は心待ちにしています。
(ギャラリー代々木通信06より)


佐藤信夫の美意識

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